チップセットは、マザーボード上に取り付けられていて、非常に重要な役割をこなします。人間に例えると、パソコンの各機能を実際に動かす手足のようなものですね。
CPUは、パソコンの各パーツから入ってくる情報を処理しますが、チップセットはそれを受けて、パソコンに接続されている各機器(パーツ)の動作を管理します。
逆にCPUへ送られてくるデータを伝えるのもチップセットです。
パソコンの脳みそであるところのCPUと他パーツの「橋渡し役」をしているため、「ブリッジ」と名付けられているんですね。
チップセットによって搭載できるパーツやその規格(SATA3.0とかPCI Express云々…とかですね。)が決まったり、マザーボードに搭載できる端子(USB3.0とか)が決まります。
チップセットはメモリやCPUなどと違って交換できない部分なので、チップセットはそのパソコンの特徴(性格)を決定付けるものになります。
チップセットは、普段普通にパソコンを使っている限りでは意識しない部品です。一体どこにあるか?と言いますと、マザーボードの2箇所にノースブリッジ・サウスブリッジ、という呼び名でくっ付いています。
ちょっと下の画像を確認してみましょう。
緑の字で書かれたところです。この2つを合わわせてチップセット、と言うんですね。
ノースは北、サウスは南ですが、これはマザーボード上での位置関係を表していて、CPUに近い側を「北」、遠い側を「南」とみなしてノースブリッジ、サウスブリッジと呼んでいます。
ノースブリッジは、メインメモリやグラフィックカードなど、動作が高速なパーツの制御を担当しています。また、サウスブリッジとCPUとの間のデータ転送の制御も行います。
サウスブリッジは、ハードディスクドライブや光学ドライブ、拡張カード、USB機器、キーボード、マウスなど、低速で動作するパーツの制御を担当しています。
これが基本的な役割分担です。但し役割分担がちょっと違ったり、そもそもノース・サウスの区別がない場合もあります。技術が日々進歩している、ってことですね!
2010年以降に登場したIntel製品では、ノースブリッジの機能がCPUに集約され、チップセットが1つと、シンプルかつ高性能のモノも登場してきました。
これについては、もうちょっと主流になってきたら記事を書き変えたいと思います。
チップセットのそれぞれ役割を、MSI X58A-GD65 という製品を例にとって図にしてみました。おおまかな感じですが、『こんな役割なんだ~。』と思ってくれれば幸いです。
MSI X58A-GD65はマザーボード上に2つのチップセットがあるタイプです。
ノースブリッジは Intel X58 という名前チップが、サウスブリッジには、Intel ICH10R という名前チップが、それぞれ搭載されています。
図で透明で表現したP45チップセットと違って、メモリーをCPUが管理しています。つまりP45と比べてメモリへのアクセスが超早くなったということですね!
また、図には書いてないのですが、P55チップセットの場合は、グラフィックボードがCPUにくっ付いちゃったりして、『あらら?ノースブリッジには何もないですね…。』状態に…。
ということで、チップセットが1個になっています。チップセットの技術はドンドン進化していますね!いずれチップセットなんて無くなってCPUが全部担当!なんて時代が来るかもですね。