光学ドライブとは?カスタマイズの時の注意点とか
光学ドライブってなんだ?
光学ドライブとは、分かり易く言うとCDドライブやDVDドライブやブルーレイドライブのことですね。ここに CD や DVD、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)などの光ディスク(記録メディア)を入れてデータの書き込みや読み込み(再生など)を行います。
なぜ「光学」ドライブというのか?と言うと、データを読み書きするのにレーザー光を使用するからです。ですから、光ディスクドライブ、とも言いますね。
2011年現在は、DVDスーパーマルチドライブというドライブとブルーレイドライブが主流となっています。
スーパーマルチとかいう用語が出てきましたが、DVDドライブにも色々機能があり、それによって分類されていて調べだすと結構複雑だったりしますが、よく分からない場合はDVDスーパーマルチにしておけば間違いないです。
理由は、光ディスク(記録メディア)にも色々種類があって(DVD-RとかDVR-ROMとかDVD-RAMとか)、ドライブの種類によって扱えなかったりするのですが、スーパーマルチにしておけば全部に対応しているからです。
値段も今は高くないので初心者でなくてもDVDドライブのカスタマイズに関しては、「一億総スーパーマルチ」でいいと思います。
ブルーレイドライブにしたい場合は、2011年現在の選択肢ではブルーレイドライブかブルーレイコンボドライブになるでしょう。コンボドライブの場合、ブルーレイディスクは読み込み(再生)だけで、書き込みは出来ないのでおすすめしません。
現状まだブルーレイドライブの値段が落ち着かないのでコンボの選択肢があるんでしょうけど、一年後くらいにはコンボ需要は無くなると思います。
光メディア(記録メディア)の種類
光メディアは様々な種類が出回っていて、それを読み書きする光学ドライブも色々な種類があります。まずは光メディアの主なものを集めて一覧表を作ってみましたので、興味のある人は見てみて下さい。まずは R とか RW とかの用語の意味を抑えておくと分かりやすいです。
用語 | 正式には? | 光メディアでの意味は? |
---|---|---|
ROM | Read Only Memory | 読み込み(再生)のみ |
R | Recordable | 一度だけ書き込める(容量あれば追記可能) |
RW | ReWritable | 繰り返しでも書き込み可(最高1,000回くらい) |
RAM | Random Access Memory | 繰り返しでも書き込み可(最高10万回くらい) |
RE | REwritable | 繰り返しでも書き込み可(最高1万回くらい) |
DL | Dual Layer | ディスクが2層構造になっているので2倍の容量 |
これを踏まえて、一覧表を見てみましょう!
Blue-ray Disk(ブルーレイディスク)
名前 | 容量 | 読込 再生 |
書込 | 追記 | 書換 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
BD-ROM | 25GB | ○ | × | × | × | プレステ3のソフトに使われてたりします | |
BD-ROM DL(2層) | 50GB | ○ | × | × | × | ||
BD-R | 25GB | ○ | ○ | ○ | × | お気に入り映画とか消したくない番組を保存するならコレ | |
BD-R DL(2層) | 50GB | ○ | ○ | ○ | × | ||
BD-RE | 25GB | ○ | ○ | ○ | ○ | 約1,000回~1万回書き換え可能。番組とか1回観たら観ない場合はコレ | |
BD-RE DL(2層) | 50GB | ○ | ○ | ○ | ○ |
名前 | 容量 | 読込 再生 |
書込 | 追記 | 書換 |
---|---|---|---|---|---|
BD-ROM | 25GB | ○ | × | × | × |
BD-ROM DL(2層) | 50GB | ○ | × | × | × |
BD-R | 25GB | ○ | ○ | ○ | × |
BD-R DL(2層) | 50GB | ○ | ○ | ○ | × |
BD-RE | 25GB | ○ | ○ | ○ | ○ |
BD-RE DL(2層) | 50GB | ○ | ○ | ○ | ○ |
DVD
名前 | 容量 | 読込 再生 |
書込 | 追記 | 書換 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
DVD-ROM | 4.7GB | ○ | × | × | × | PC用ソフトや、映画DVDに利用 | |
DVD-R | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | × | DVDで最も一般的な存在 | |
DVD-R DL(2層) | 8.5GB | ○ | ○ | ○ | × | ||
DVD+R | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | × | ||
DVD+R DL(2層) | 8.5GB | ○ | ○ | ○ | × | ||
DVD-RW | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | ○ | 1,000回位書き換え可能 | |
DVD+RW | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | ○ | 1,000回位書き換え可能 | |
DVD-RAM | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | ○ | 10万回位書き換え可能 |
名前 | 容量 | 読込 再生 |
書込 | 追記 | 書換 |
---|---|---|---|---|---|
DVD-ROM | 4.7GB | ○ | × | × | × |
DVD-R | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | × |
DVD-R DL(2層) | 8.5GB | ○ | ○ | ○ | × |
DVD+R | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | × |
DVD+R DL(2層) | 8.5GB | ○ | ○ | ○ | × |
DVD-RW | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | ○ |
DVD+RW | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | ○ |
DVD-RAM | 4.7GB | ○ | ○ | ○ | ○ |
CD
名前 | 容量 | 読込 再生 |
書込 | 追記 | 書換 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
CD-ROM | 640MB 700MB |
○ | × | × | × | PC用ソフトなどに利用 | |
CD-R | 640MB 700MB |
○ | ○ | ○ | × | 今だ需要あり | |
CD-RW | 640MB 700MB |
○ | ○ | ○ | ○ | 1,000回位書き換え可能 |
名前 | 容量 | 読込 再生 |
書込 | 追記 | 書換 |
---|---|---|---|---|---|
CD-ROM | 640MB 700MB |
○ | × | × | × |
CD-R | 640MB 700MB |
○ | ○ | ○ | × |
CD-RW | 640MB 700MB |
○ | ○ | ○ | ○ |
因みにブルーレイディスクのパッケージには、(1回)録画用(for Video)と書かれているものと、データ用(for Data)と書かれているものがあります。
録画用と書かれているディスクは、ブルーレイディスクレコーダーでテレビ番組を録画するためのディスクです。データ用と書かれているディスクはパソコンでデータを書き込むためのディスクです。因みに間違えても大丈夫ですよ。
RWも追記できるの?
ディスクアットワンス(Disk at once)という方式で書き込むと、簡単で失敗も少ないのですが追記ができなくなります。追記したい場合は、トラックアットワンス(Track at once)方式で書き込むようにして下さい。もちろん、追加できるだけの容量があればですよ!
+と-との違い
例えばDVD-RWとDVD+RWとありますが、「-」が付くものは、DVDフォーラムという団体が、「+」が付くものは、DVD+RWアライアンスという団体が、それぞれ策定した規格の製品であり対応する光学ドライブが異なります。
機能的にはほぼ同じですが、「+」系ディスクと「-」系ディスクの互換性はないので、それぞれに対応したドライブが必要です。
ロゴマーク | 表記 | 規格策定団体 | ひと言 |
- | DVDフォーラム (DVD Forum) |
こちらが正規規格 | |
+ | DVD+RWアライアンス (DVD+RW Alliance) |
対抗規格としての位置付け |
しかし、こんな「骨肉の争い」は一般ユーザーにはうっとおしいだけなので、DVDスーパーマルチドライブでは両方の規格に対応してますよ。
因みにDVDスーパーマルチドライブの機能+片面2層の記録層を持つ DVD-R DL と DVD+R DL への対応機能を加えたモノをDVDハイパーマルチドライブ、と呼びます。
ドライブはどれを選べばいいの?光学ドライブの種類と光メディアへの対応
ドライブには幾つか選択肢があるのですが、光メディア(記録メディア)の種類で紹介したように、光メディアの規格と種類は本当にメンドクサイので、DVDスーパーマルチかブルーレイドライブにしておけばOKです。
2011年現在は、DVD-ROMドライブ、なんて選択肢もまだあるのですが、ドスパラではDVDスーパーマルチからカスタマイズでグレードダウンしても【-100 円】(!)なので意味ないです。
一応、予備知識として光学ドライブの光メディアへの対応表を載せておきます。注目して見るところは、ブルーレイドライブ、ブルーレイコンボドライブ、DVDハイパーマルチドライブ、DVDスーパーマルチドライブ、の4つですね。この4つプラスDVD-Rドライブを含めた対応表を載せておきます。
読み込み | |||||
---|---|---|---|---|---|
CD-ROM | |||||
DVD-ROM | |||||
BD-ROM | |||||
書き込み | |||||
CD-R | |||||
CD-RW | |||||
DVD-R | |||||
DVD+R | |||||
DVD-R DL | |||||
DVD+R DL | |||||
DVD-RW | |||||
DVD+RW | |||||
DVD-RAM | |||||
BD-R | |||||
BD-RE |
ドライブの x16 とか ×22 ってなに?倍速のはなし
書き込みできる光学ドライブの性能の目安として、「書き込みスピード」があります。×8、×12、×16 などといった表記を見たことがあるかと思いますが、これはそのまま 8倍速、12倍速、16倍速 …と、そのドライブがメディアにデータを書き込む時の最大速度なのです。
ですから、この例の場合は、DVD-R、DVD+Rにデータを書き込むスピードは最大22倍速、DVD-R DL(2層)、DVD+R DL(2層)には最大8倍速、DVD-RAMには最大12倍速で書き込みができるというワケです。
16倍速と8倍速の差は2倍ではない
数字が2倍だから早さが2倍ということではないです。さっきも言ったように、16倍速というのは最大速度で、常に16倍速のスピードを出して書き込みをしているわけではありません。実は、16倍速は8倍速とあまり差がなかったりします。
どういうことかと言いますと、それはDVDの円盤形状にヒントがあります。
円盤の構造上、回転する速度は中心に近い部分ほど遅く、外側の方が高速になります。
運動会とかで隊列を組んでカーブをする時、外側の人がイソイソと回るアノ感じです。そう、アノ感じが16倍速なんです。
16倍速で書き込めるドライブといっても、実際に16倍速が出せるのは外側のちょっとの部分です。
データは円盤の中心部から書き込むので、書き込むデータの容量が少ない場合は、16倍速で書き込むチャンスがないので、16倍速の恩恵を受けることはありません。
なので、ぶっちゃけ8倍速程度で充分だったりします。因みにいくらドライブ側が16倍速の書き込み性能があっても、CD-RやDVD-Rが4倍速対応だったら意味なし、ですよ。メディアを買う際には対応倍速にも注意してみて下さい。