ブロードバンドポート(LAN)とは、LANケーブルの差し込み口(ポート)のことで、ブロードバンドポート(LAN)のカスタマイズとは、LANケーブルの挿し込み口を持つ拡張ボード=LANボードの選択する、ということです。
LANケーブルというインターネットをするための線をブロードバンドポート(LAN)に差し込み、会社や自宅などにネットワークを繋げインターネットをするというワケです。
ブロードバンドポート(LAN)は LANボードと同じ意味で捉えても話は通じます。他にも LANカード や ネットワークカード(通称NIC : ニック ~ Network Interface Card の略 )などとも呼びます。
ADSL(高速インターネット回線)などでは、ブロードバンドルーター(※)等の機器を経由してインターネットに接続するためブロードバンドポートと呼ばれているのです。
ここでは全て同じ意味で話を進めますね。(LANボードとLANカードは厳密に言うと違いがあるみたいですが。)
※ … 高速回線でインターネットに常時接続するときに使用する機器のことです。複数台のパソコンを同時にインターネット接続することがでたり、セキュリティ対策機能などを備えています。
LANボード(ブロードバンドポート)も、サウンドカードと同じくオンボード(マザーボードに最初から搭載されている)機能が存在するので、特にこだわりたい人以外は必要ないと思います。
というのも2011年現在、オンボード機能でもギガビット・イーサネットという高速通信ができるからです。
ギガビット・イーサネットとは、最大1Gbpsという速度で通信できる「1000BASE-T」という規格のことです。(イーサネット、1000BASE-T については、この後の項で説明します。)
別途カスタマイズで選択するLANボードも通信速度は一緒です。それでも『オンボードじゃ無くて別途LANボードを取り付けてみたい!』という探究心旺盛な初心者の方は、あえてPCIスロットを消費してまでLANボードを取り付けるメリット、という項をご覧下さい。
但し!LANボードを増設してパソコンをルーターやサーバーとして活用する人も居ますので、その場合は物理的に複数のポートが必要(もしくはあった方が効率的)になりますから、この場合は当然必要「アリ」です。
この辺りは上級者向けなので、ここでは詳しく解説しません。(自分も勉強不足なので…。)Google先生に聞いてみて下さい。
ネットワーク絡みの用語で、イーサネット(Ethernet)という言葉をよく目にするかと思います。
このイーサネットというのはネットワークの規格のひとつで、 世界中のオフィスや家庭で一般的に使用されている LAN(Local Area Network … ローカル エリア ネットワーク)で最も使用されている規格です。
つまり、LANの種類のひとつなんですが、現在、特殊な用途を除いてほとんどのLANはイーサネットなので、もはやLANと言えばイーサネットのこと、という認識で話が進みます。
イーサネットの通信方式 CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)は、通信回線上でデータが衝突しないように監視しながら、 現在通信が行われていないか確認した上で通信します。
なので、複数のパソコンが通信回線を共有して自由に、効率的に通信することが可能になっています。
これもよく目にする用語かもしれまんが、これも規格の名称で、ネットワーク通信するための規格のひとつです。 通信速度が速い方から 1000BASE-T >100BASE-TX >10BASE-T となっています。この3つは互換性があり、2011年現在主流の規格です。
最速の1000BASE-Tは、データ転送速度が最大1Gbps(1000Mbps)とG(ギガ)の単位なので、ギガビット・イーサネット(Gigabit Ethernet)と呼ばれます。
大体5メガピクセル(500万画素:2560×1920)デジカメで撮った写真1,000枚(1枚2MBとしてデータ容量2GB)を約16秒で転送(移動)することがでる早さです。
規格 | 転送速度 (最大で) |
互換性 |
---|---|---|
1000BASE-T | 1Gbps | それぞれのケーブルの速度に依存。例えば1000BASE-TのLANポートに10BASE-T対応のケーブルを差した場合、速度は10BASE-T(10Mbps)。 |
100BASE-TX | 100Mbps | 1000BASE-T、10BASE-T対応のケーブルも接続可能。1000BASE-Tは100BASE-TXで、10BASE-Tはそのまま10BASE-Tの速度。 |
10BASE-T | 10Mbps | 1000BASE-Tと100BASE-TX対応ケーブルを接続可能ですが、速度は全て10Mbpsに。 |
この知識をもってドスパラのカスタマイズ画面を見ると…。
10/100/1000Mbps というのはイコール 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T ということが理解できるハズです。
因みにその隣の PCI-Express x1 というのは、マザーボードにある拡張スロットのひとつで、そこに差し込むということです。詳しくはマザーボードの項を見て下さい。
ここまで読んでくれた人はきっと、『そっか~。最近のLANボードはオンボードで1000BASE-Tが付いてるから、あえてLANボードくっ付ける必要なんてないじゃん!』と思ったことでしょう。この意見は間違ってないと思います。
でも!じゃあなんで未だにLANボードが単体で存在するか?と言いますと、最初に言ったように、速度以外の目的やメリットがあって、需要があるからんあんですね。
ここではそのメリットについて少しだけ触れておきます。メリットの基準は個人レベルでパソコンを使用する場合のメリット、ですのであしからず。
これはもしかしたら噂レベルの話かもしれませんが、Amazonのレビューとかを見る限り、オンボードのLANよりもやっぱりお金だして手に入れたLANボードの方が安定動作する、という感想が後を絶ちません。
因みに安定性において評価が高いのが Intel製 のモノでした。管理人的にはオンボードLANが今まで動作不良になった経験が無いので、何とも言えません。
これは多分ベビーユーザーとかゲームユーザーの間で話されることですね。
自宅でサーバー運用していて複数個所から同時にアクセスがあったり、仲間とボイスチャットで会話しながらオンラインゲームをする…といった負荷が掛かる事をした時に、回線速度が下がったり接続が切れてしまったりする場合があります。
オンボードLANでは、パソコンがLANを通してデータを送る作業をCPUが担当しているので、この作業が超忙しい時にLANに負荷が掛かるとこのような問題が起こる場合があるのです。
実はそんな問題を解決してくれるLANボードがあったりするんです!
例えば BIGFOOTというメーカーから発売されている EVGA Killer Xeno Pro という商品は、LANカード上にCPU(この場合はNPUと言います。)とメモリを持ってるんです。これはアツい!ですね。
クロック周波数 400MHz のNPU(Network Processing Unit)& 128MB の DDR266 のメモリを搭載していて、これらがCPUの代わりをしてくれるのです。価格は万を超えますが…。
個人的にはコレが一番のメリットじゃないか?って思ってマス。パソコン自体を修理に出すと、大体1ヵ月位帰ってこないので、もしオンボードLANしか無くて、それが故障だと特定できた場合、代えのLANがある、ってことなので。
でも、ネットワーク不調の原因が特定できない場合は意味なしですけど…。(でも原因のひとつを調べることは出来ますね。LANが2個あるので。)
これも物理的なメリットですね。流用を考えてる場合はやっぱり上質のモノが欲しい所です。