Intel Arc A550M × Core i7-12700H GALLERIA UL7C-AA3 レビュー&評価
標準スペック・仕様・サイズ
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グラフィックス | Intel Arc A550M + Intel Iris Xe |
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CPU | Intel Core i7-12700H(2.30-4.70GHz/14コア/20スレッド) |
ディスプレイ | 15.6インチ リフレッシュレート144Hz 非光沢フルHD 液晶(1920×1080) |
メモリ | 16GB DDR5 SO-DIMM (PC5-38400/8GBx2) |
M2 SSD(C:) | 512GB Gen4 NVMe SSD |
無線LAN | Intel Wi-Fi 6 AX201NGW (IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n 2x2 Max2.4Gbps) |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 |
サイズ | 358(幅)× 235(奥行)× 22.3(高さ)mm |
重量 | 約 2.0kg |
バッテリー稼働時間 | リチウムイオンバッテリー 約6.3時間 |
OS | Windows 11 Home 64bit インストール済 |
※最新の価格・スペックは必ず公式サイトにて確認して下さい。 |
この度ドスパラさんから GALLERIA UL7C-AA3 をお借りすることができたので、実際に使ってみた感想レビュー&生意気ではありますが評価をしたいと思います。
このモデルは、Intel Arc A シリーズと称されたグラフィックカードを搭載しています。そう、GeForce RTX じゃないんですよね。
Intel Arc A シリーズは、2022年4月に Intel が発表したノートPC用の単体 GPU になります。過去2020年10月にリリースした Iris Xe MAX に次いでのノートPC向けの GPU です。
ドスパラは元々 Intel と"A DESIGN COLLABORATION"と称してザインの段階から共同で開発していまして、今回の GALLERIA ノートもデザインコラボです。
Intel Arc A シリーズは A770MとA550M があり、今回のモデルはとA550M を搭載していますが、果たしてこのグラフィックカードの性能は如何ほどなんでしょうか?
ネットで見つけた「ギャズログ | Gaz:Log」さんでは「Intel Arc A770MとA550Mのベンチマーク初登場。3DMarkだけはRTX 3070M並」なんて記事も出ていますが、その真偽は果たして!? 当サイトでもベンチマーク測定を敢行してみたいと思います!
デザイン・仕様・インターフェース
デザイン・仕様で思うところ
ゲーミングPCらしからぬシンプルなデザインです。重厚感があり落ち着いた雰囲気があります。
天板のエッジ部分はダイヤモンドカット加工にブルーのアルマイト処理を施し、特徴的なデザインへと進化しました。
封入物はこれが全てです。電源アダプターのサイズが一昔前に比べてコンパクトになっているのが良いですね。バッテリーの稼働時間は約 6.3 時間あります。
ロゴマークはちょっとだけゴージャスな感じです。個人的にはこのイーグルが無いバージョンも見てみたいと思いました。
ホワイトでクッキリ!ということではなく、あくまでボディよりも少し明るめで控え目になっているところは非常に良いですね。
キーの配列はこんな感じです。アルファベットが真ん中に大きく刻印されているのは特徴と言えそうです。また、テンキーは無く小さな矢印キーはあります。
あとは、キーボードの両端の空間にゆとりがありますし、トラックパッドの面積がかなり広いのはとても良いと思います、指を動かしやすいですから。
少しアップで。キーは光学式スイッチを採用していてメカニカル式と同等の打鍵感があるそうです。また、光学式センサーによって耐久性を高くしているそうです…が、肌感覚として比べるものが傍になかったので何とも。
ただ、今自分が使用しているゲーミングキーボードであるLogicool G913 TKL(リニア)と比べると固いですね、まあ、比べるモノがあまりにも高性能だということはありますが…。
打鍵感は正直ちょっと固い…。
FPSとかをプレイする場合はこのキーボードでは厳しいという印象です。ですのでパッド推奨ですね。
右端のキー配列とキーの大きさはこんな感じ。ちょっとENTERキーの幅が狭いと感じましたが…、
意外と狭さは感じることなく押しやすかったです。
トラックパッドです。先にも言いましたが本当に広々としてます、15.6インチ型ノートということを忘れます。
Windows Hello対応の HD画質 WEBカメラ(IR専用)です。暗い所でも大丈夫です。
展開してみました。ほぼ180度に展開できるGALLERIA UL7C-R36と違い、ここまでが限界でした。
見えますでしょうか。モニター側の付け根が底面より下に食い込んでいるので、このまま机などに置くと少し傾きます。
液晶画面をアップで。左右と上を囲む"ベゼル"を狭くすることで、モニタを大きく見せ、また、枠の意識が弱くなることで画面(ゲーム)への没入感が増します。 液晶画面自体には、外光の映り込みが少ない非光沢液晶を採用しています。
電源ボタンはここにあります。
解像度は 1920 × 1080 pix で、ここ最近のゲーミングノートの水準と比べると少し前時代感はあるでしょうか。でも十分ですね個人的には。FPS が 144Hz あので。
因みにこれはドラゴンクエストのベンチマークを回している時の画面を映したもの。
3D MARK の TIME SPY。
PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS のベンチマークの時も。どうですか?結構没入感ありますよね。
インターフェース
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右側面 (写真左から順に) |
セキュリティスロット |
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有線LANポート | |
USB3.2 Gen1 Type-A × 2 | |
マイク入力・ヘッドフォン出力共用端子 | |
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左側面 (写真左から順に) |
Thunderbolt4 |
USB3.2 Gen1 Type-A × 2 | |
HDMI 2.1 | |
電源入力 |
ベンチマークでゲーミング性能・VR性能を測定
人気ベンチマークソフトのスコア
ドラゴンクエストⅩ |
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最高品質 | 11922 | すごく快適 |
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION |
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高品質 | 3291 | 普通 |
標準品質 | 5232 | やや快適 | |
ファンタシースターオンライン2 |
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中 | 010248 | 快適に動作 |
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) |
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- | 22073 | - |
バイオハザード6 |
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- | 測定できず | RANK S |
Intel Arc A550M & IntelCore i7-12700H 全ソフト共通:解像度 1920 × 1080 px/フルスクリーン 測定環境 … LAN接続 |
まずまずのスコアといった所でしょうか。冒頭では「3D MARK なら RTX 3070 並み」という記事へのリンクを貼ってますが、うーん、本当でしょうか…?。
とりあえず、APEX や フォートナイト、VALORANT などのプレイに関しては、設定を高くしなければ問題なくプレイできるスペックですね。
3DMARK(TIME SPY・FIRE STRIKE)
TIME SPY 1.0 |
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5 537![]() |
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Graphics Score | CPU Score | |
5 041 | 12 543 | |
上位77%の性能![]() |
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このベンチマーク結果を 3DMARK 公式サイトで見る |
FIRE STRIKE 1.1 |
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11 994![]() |
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Graphics Score | 5 041 | |
Physics Score | 17 517 | |
Combined Score | 8 651 | |
上位40%の性能![]() |
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このベンチマーク結果を 3DMARK 公式サイトで見る |
TIME SPY 1.0 は上位77%、FIRE STRIKE 1.1 は上位40%という結果に。さて!ここで RTX 3070 搭載のGALLERIA UL7C-R37& GALLERIA UL7C-R36比較してみましょう。
GeForce RTX 3070・RTX 3060・Arc A550M スコア比較
GeForce RTX 3070 GALLERIA UL7C-R37 |
GeForce RTX 3060 GALLERIA UL7C-R36 |
Intel Arc A550M GALLERIA UL7C-AA3 |
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TIME SPY | 8 164 | 7 754 | 5 537 |
FIRE STRIKE | 17 933 | 17 820 | 11 994 |
価格 | 269,980円 | 204,980円 | 172,980円 |
※2022年12月30日時点での価格
さて。冒頭で紹介した記事をよくよく読んでみると、Arc A770M の 3D MARK のスコアは RTX 3070 並み、ということでした。
今回は Arc A550M ということでして、私が過去に測定したスコアと比較すると及ばず、という結果になっています。
ただ、性能における価格差は結構しっかり棲み分けが出来ていて、プレイするゲームジャンルによっては全然今回のモデルは選択肢に挙げて良いと思います。
VRMARK のスコア
VRMARK ORANE ROOM BENCHMARK DESKTOP 1.0 |
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6 571![]() |
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Average frame rate | Target frame rate | ||
143.26 fps | 109.00 fps | ||
上位67%に入る性能![]() |
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このベンチマーク結果を VRMARK 公式サイトで見る |
VR は上位67%に入る性能でした。
FPS(フレームレート)測定で快適さをチェック
ドラゴンクエストⅩ |
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設定 | 最低 FPS | 平均 FPS |
最高品質 | 21 | 112 | |
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION |
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設定 | 最低 FPS | 平均 FPS |
高品質 | 9 | 32 | |
標準品質 | 37 | 52 | |
ファンタシースターオンライン2 EP4 |
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設定 | 最低 FPS | 平均 FPS |
中 | 18 | 75 | |
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) |
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設定 | 最低 FPS | 平均 FPS |
- | 123 | 181 | |
バイオハザード6 |
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![]() ![]() |
設定 | 最低 FPS | 平均 FPS |
- | 測定できず | 測定できず | |
Intel Arc A550M & IntelCore i7-12700H 全ソフト共通:解像度 1920 × 1080 px/フルスクリーン 測定環境 … LAN接続 |
現行のタイトルの中では比較的"重い"ゲームタイトルに分類される FINAL FANTASY XV では、標準設定でも平均 fps が60を下回っています。
基本的にグラフィック設定は中~低でプレイすることおすすめします。
GPU-Z(Intel Arc A550M Graphics)
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TECHPOWERUP で詳細を見る | Intel Arc A550M |
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CPU・SSD の速度・性能・温度
WIN SCORE SHARE のスコア
スコアは8.4と高い中でも、ボトルネックになっているのが内蔵グラフィックスなので実際の実力は数値以上です。
CPUID HWMonitor で各パーツの温度チェック
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各パーツの最高温度 |
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CPU(Core i7-1362000H) | Package | 99℃ |
メモリ(Micron Technology MTC410163S1SC48BA1) | core | 59.8℃ |
core | 56.0℃ | |
SSD(SOLIDIGM SSDPEKNU512GZ) | Assembly | 42℃ |
この温度は、今回のレビューでベンチマークスコアを動かしている間ずっと測定していた数値です。
当然のことながらゲーミングデスクトップに比べて空間はありませんので、温度は高めになってしまいます。
とはいえ、CPU 97℃ はちょっと気になります。高い負荷がかかるゲームのプレイ時には冷却パッドなどの対策が必要になるかもしれません。
CPU-Z(Core i7-12700H)
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CPU-Z Ver. 2.00.0x64 ベンチマーク結果 |
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CPU シングルスレッド | 714.0 |
CPU マルチスレッド | 7381.4 |
リファレンスには Core i9-10850K をチョイスしてみました。シングルスレッド、マルチスレッド共に若干上回るという結果になりました。
CINEBENCH R23(Core i7-12700H)
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CINEBENCH R23 の測定結果 |
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CPU(Multi Core) | 12966 pts |
CPU(Single Core) | 1736 pts |
MP Ratio | 7.47 x |
PCMARK 10
PCMARK 10 の測定結果 |
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6 631![]() |
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上位20%の性能![]() |
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このベンチマーク結果を PCMARK 公式サイトで見る |
上位20% の性能でした。ゲーミング用途以外の用途…、例えばビジネス用途だとすると高性能の部類に入ってきます。マルチタスクにも相当の性能を発揮してくれることでしょう。
CrystalDiskMark(C: NVMe SSD)
SUMSUNG MZV2512HCJQ-00B00 512.1GB |
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5回測定 | Read [MB/s] | Write [MB/s] |
Seq Q8T1 | 6763.69 | 4862.89 |
Seq Q1T1 | 3953.09 | 3134.12 |
RND4K Q32T16 | 943.03 | 400.32 |
RND4K Q1T1 | 81.04 | 136.79 |
良いと思った所・イマイチだと感じた所
- デザインがとてもシンプル&スタイリッシュで飽きにくい!!
- 144Hz 対応液晶モニターなので索敵や追いエイム力がアップ!!
- ゲーミングPCなのに薄型約22mmで軽量2kg!!
- 電源アダプターがコンパクト!!
- Intel NUC ソフトウェア・スタジオが使いやすい!!
- LANポートがある!!
という感じでした。
Intel nuc ソフトウェア・スタジオとは?
Intel nuc ソフトフェア・スタジオというソフトがプリインストールされていますが、これがかなり使いやすかったです。
例えばシステムモニターで視覚的にリソースの使用状況が見れたり、
パフォーマンスの調整で電源の接続に関する設定やバッテリー稼働のモード変更、ファンコントールなどが出来ます。
もちろん、キーボードのREDライトの調整も細かく設定が可能です。
明るめの赤に!凄い使いやすいです。
対して気になるところと言えば…、
- キーボードの打鍵感が固め…。
- ゲームプレイでグラフィック設定を高く出来ない…。
- 高負荷がかかったときちょっと音が気になるかも…。
でしょうか。
一応、底面の排気口はこのようにスリットが沢山入っているのでエアフローはそこまで悪くないのですが、ベンチマーク中は結構「コワワワワ…」という感じでファンが頑張っている音がしていました。
そこまで気になる音ではないかと思いますが、一応。
あと、打鍵感が固めについてなんですが、特に FPS などをプレイする場合はちょっとこのキーボードだと反応が遅いかもしれませんので、思い切ってパッド(コントローラー)にしてみては如何でしょうか?
パッドに関してはカスタマイズ時に選択できないので別途ドスパラ通販サイトで注文するか、どこかのネットショップで購入となります。一応アマゾンのゲーミングパッドのぺージを紹介しておきます。
以上、GALLERIA UL7C-AA3 のレビューでした。